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ちいさなちいさな惑星破壊者
2015年5月1日

  もしもあなたがSF(空想科学小説)のファンならば、きっといくつかの、ものすごい場面を見たことがあるでしょう。例えばタイムトラベル(時間旅行)だったり、惑星を完全に爆破(ばくは)するなんてことまでね! テレビの「スタートレック」で、ミスター・スポックのふるさとのバルカン惑星が、かわいそうに、破壊(はかい)されてしまったり、映画『スター・ウォーズ』のレイア姫のふるさとの惑星オルデランが粉々に吹き飛ばされているのを見たことでしょう。

  でも、惑星を完全に破壊するなんていうことが、宇宙で実際に起こるのでしょうか?もしかして、そんなのはただのSFの世界だけでしょうか?

  最近、天文学者たちは、私たちのいるこの銀河系の中に、惑星が破壊されていると思われる証拠(しょうこ)を見つけました。さらに恐ろしいことに、その破壊は、かっては私たちの太陽と同じようだった恒星がやっているらしいのです。

  私たちの太陽のような恒星が燃料を使いはたしたとき、その外側の部分は、はがれて宇宙にただよっていき、あとには中心部分だけが残されます。このような星は、太陽もそうですが、その残された中心の大きさは、地球の大きさぐらい(100分の1以下)になり、とても高温で、ぎっしりと物質がつまった、とても明るい星になります。これを白色矮星(はくしょくわいせい)といいます。

  この写真に写っているのは、星団の奥深くで、白色矮星が惑星を粉々に引きさいているところです。でもなぜそんなに小さな小さな星が、惑星を引きさくなんていう、はげしいことができるのでしょうか。その答えは、引力です。

   白色矮星の表面の引力は、太陽表面の引力よりも1万倍も強いのです。ある日、白色矮星の近くに惑星がひょっこりやって来て、近づきすぎてしまうとバラバラにひきさかれるのです。そして惑星の一部は、そのときに白色矮星に飲みこまれてもしまうのです。

知っ得ダネ

  白色矮星は、白色という名がついていますが、いつでも白色とは限りません。オレンジ色だったり、赤かったり、うすい青色のものさえあります!

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