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宇宙の考古学者たち
2012年4月12日

天文学者たちとインディ・ジョーンズのような考古学者たちは似たところがたくさんあります。どちらも過去のできごとを知ろうと手掛かりを探しています。でも、考古学者が化石や遺跡を見つけるために深い地下を掘らなければならない一方で、天文学者たちがしなければならないことは夜空を見上げることです。というのも、私たちが夜空で天体を見るとき、宇宙を長い時間かけてこちらにやってきた光をとおして、その出発した時のすがたを観測しているということだからです。

このことは、宇宙の写真が、それぞれの時代のスナップ写真を見せてくれるのです。たとえば、今回新しく撮られた写真を見ると、2つの銀河団という巨大な銀河群の衝突(しょうとつ)の結果をあらわしています。衝突の結果、銀河団は、現在マスケット・ボール銀河団というものを作るために合体しました。写真では、天文学者がダークマターを含む冷たい青色部分と、それらを含まず熱くなったピンク部分に色分けし、どこに何があるかをわかりやすくしました。

これは、天文学者が初めて、銀河団の衝突に注目したということではありません。しかし、衝突のおよそ2億年後の衝突の影響を写真にしたにすぎなかったのです。でも、このマスケット・ボール銀河団の今回の写真は、衝突のおよそ7億年後を撮影したものでした。

この写真は、このような大きな衝突の長期の影響について、天文学者に重要な手掛かりを与えます。たとえば、天文学者は銀河クラスターの衝突が新しい星ができるのを助けるかまたは、防ぐかどうかや、あるいは、ほとんど影響を持たないのかどうかなど、今だもってわかっていません。

 

 

知っ得ダネ

地球上で見つかった最も古い化石は、34億年前のものです。しかし、マスケット・ボール銀河団からの光は、なんとなんと51億年もかかって私たちのもとにやってきたのです。(この銀河団は51億光年離れていることになります。)

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