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超新星のことがわかってきました
2013年2月19日

イギリスの有名な探てい、シャーロック・ホームズのように、天文学者たちは、手がかりと証拠(しょうこ)を結びつけることによってパズルを解くのがうまくなければなりません。チャンドラX線天文台を利用している科学者たちが、この超新星残がいの変わったゆがんだ形に気づいたとき、何かへんなことが起こったのだと考えました。データをくわしく調べて、ほかのすべての可能性をふり落とした後、天文学者たちは、この写真の中かくれた暗い秘密である、若いブラックホールを発見したかもしれないことに気づきました。

重い星をこなごなにする超新星の爆発(ばくはつ)は、ふつう、物質をあらゆる方向に均等にふき飛ばし、対しょう的な同じ大きさの気泡(きほう)を残します。しかし、この超新星では、星の北極と南極から物質が飛び出しました。そうです、星が2つの極を持っているのです。物質は他のどこよりもずっと速く両極方向へ飛び出したのでした。結果として得られる樽(たる)の形をした残がいは、天文学者たちに、この星の一生が変わった形で終わったのだという最初の手がかりをあたえました。

星が超新星になるときのほとんどの場合、残った中心の核(かく)は中性子星と呼ばれる小さな球の状態におしつぶされます。中性子星はたいてい、X線を放出し、天文学者たちは特別な望遠鏡を使ってこの星のX線写真を撮影(さつえい)することができます。しかし、そのデータをていねいに調べても、中性子星のX線やその他につながる証拠(しょうこ)は示されませんでした。これは、おそらくもっと風変わりな天体、つまりブラックホールが爆発の間に作られたことを意味しているようです。この研究が正しいとわかれば、たった2万7千年前に誕生した、銀河系の中で一番若いブラックホールということになるでしょう。

知っ得ダネ

天文学では、水素とヘリウムガスより重いすべての物質を「金属」と呼んでいます。これらのすべての「金属」は星の中の奥深くで作られています。星が死ぬ時、この金属は新しい星や惑星、あるいは人びとの体をつくる材料になるために宇宙に再びばらまかれます。

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