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木星の影(かげ)に入っても暗くならなかったガリレオ衛星
2014年6月25日

星の中心ではげしく連続的に水素原子からヘリウム原子へと置きかわる核融合(かくゆうごう)が起こり、その時、大量のエネルギーが星をかがやかせます。太陽系の8つの惑星(わくせい)とそのまわりを回る衛星をふくんで、宇宙にある多くの天体は星からの光を反射するので、宇宙の大部分のほかの天体は見ることができるだけです。

時折、めずらしいできごとが起き、太陽の光が天体に届かないことがあります。これらのできごとを「食」といいます。

月が太陽と地球の間を通るときのことを、私たちは「太陽の食」すなわち日食といいます。地球が月と太陽の間を通ると、月が完全に地球の影にかくされます。このことを「月食」といいます。

同じことが、ほかの衛星を持つ惑星(わくせい)でも起こることがありますが、地球だけがこれらのできごとを見る生命がいることがわかっていますね。

月食の間に、私たちは、地球が太陽からの光をさえぎっているため、月や衛星が完全な暗闇(くらやみ)にかくれることを期待しています。でも、天文学者たちは最近、木星の4つのガリレオ衛星(イオ、ガニメデ、カリスト、エウロパ)が木星の影に入っていったとき、完全にかくれていないことを観測しました。衛星はふだんに比べて衛星はずっと暗くなりましたが、不思議なことに、まだぼんやりと光っていたのです。

これは天文学者たちにはおどろきでしたが、でも実際にはめずらしいことではありません。同じことは、幸運にも地球上で月食を経験する時にも起こりますよ。お月さまは暗くなり、赤い色にはなりますが、黒くはなりませんね。

お月さまが赤く色を変えたように見える理由は、地球の大気中のこまかなほこりが、光のプリズムのように作用し、月を照らす光を屈折(くっせつ)させる、つまり曲げるためです。そして木星のまわりの深い霧(きり)のような大気のために同じことが起こったのです。

国立天文台・すばる望遠鏡による日本語サイトあり

知っ得ダネ

木星は実際に100%大気であり、どんな固い表面といったものがありません。しかし、中心部分ではたいへん圧力が大きく、気体が液体になるくらい密度が高いと考えられています。

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