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宇宙のかげ絵
2016年12月5日

20年前は太陽系の外に惑星があるかどうか知らなかったのに、今では3500個以上も見つかっています!この太陽系の外にある惑星のことを「太陽系外惑星(たいようけいがいわくせい)」または「系外惑星(けいがいわくせい)」といいます。

系外惑星の探し方はいくつかありますが、いちばん成功しているのは「トランジット法」といわれる観測方法でしょう。惑星が恒星の前を横切ると、恒星からやってくる光をほんの少しさえぎります。天文学者はこの現象をまるでかげ絵のように見ているのです。もしもこのかげが、同じ間かくでくり返し見られると、惑星が恒星の周りをまわっていると考えられます。

何千もの系外惑星がこの方法で見つかりました。その大きさは、火星くらいから木星よりも大きなものまでいろいろあります。しかし私たちが本当に知りたいのは、どの惑星に宇宙人がひそんでいる可能性があるのか、です。

そしてできれば、まさに地球のような惑星を見つけたいのです。地球には生き物がまちがいなくいることを知っているからです。地球くらいの大きさで、恒星からの距離がちょうど良く、液体の水が存在できる温度の惑星を探しています。知ってのとおり、水は生き物にとって絶対必要な物質だからです。

次のステップは、そういった惑星の大気(空気)に、酸素など生き物にかかわる材料をさがすことです。ここ数年のうちに、望遠鏡を使ってこのようなむつかしい観測ができるようになるでしょう。しかしそのためには、ひとつひとつの惑星の動きをとても正確に調べなければいけません。いつ、どこに望遠鏡を向けるか、知っておく必要があるのです。

最近この目標に向けて、重要な一歩がふみ出されました。日本人を中心とする国際チームは遠くにある系外惑星のかげを調べて、これまでで最も正確に惑星が恒星のまわりを一周する時間を決定しました。この惑星は45日で一周することがわかりましたが、その誤差がプラスマイナス18秒という高い精度で求まりました。

 

国立天文台による日本語サイトあり

知っ得ダネ

太陽系内の惑星でも水星や金星が太陽の前を通過することがあります。次に見られるのは、2019年11月11日に水星が太陽の前を通過する時です。

この記事は、日本の国立天文台からの報道発表によっています。

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