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どこにでもある系外惑星
2018年12月14日

果てしなく広がるこの宇宙には、太陽みたいな恒星(こうせい)がたくさんあります。その多くは、惑星を持っています。このような太陽以外の恒星の周りを回る惑星を「系外惑星(けいがいわくせい)」といいます。

これまでに、3000以上もの系外惑星が見つかっています。しかも最近は、惑星がこれまで以上にあっという間に見つかるようになっています。この3ヶ月だけでも、100個以上の新しい系外惑星が見つかったのです!

これだけ惑星がどんどん見つかっているのは、ケプラー宇宙望遠鏡のおかげが一番の理由でしょう。ケプラーは2009年に打ち上がり、「トランジット法」という方法を使った系外惑星さがしにとりかかったのです。

もしも惑星が中心の恒星の前を横切ると(このことを英語でトランジットといいます)、地球に届く光の一部をさえぎるため、恒星がほんのわずか暗く見えます。規則的に少しの時間だけ、ちょっと暗くなる恒星をさがすことで、ケプラー宇宙望遠鏡は2000個以上の系外惑星を見つけられたのです。

しかし、ほかの理由でも恒星が暗くなることがあります。そのため、本当に系外惑星があるのかを、後で確認しなければいけません。

2013年にケプラー宇宙望遠鏡に問題が発生した時、K2とよばれる新しいミッションが代わりに始まりました。世界中の天文学者は、K2ミッションでの観測データを使って、競って系外わく星の確認をしています。そして、大成功をおさめたのです!

わく星の確認には、ガイアえい星の観測データも使われています。ガイアは何十億個もの星の位置がわかる宇宙の3Dマップを作っている宇宙望遠鏡です。

K2ミッションとガイアのデータをまぜあわせることで、にせ物をとりのぞき、100個以上の系外惑星を確認できたのです!

新たに104個も確認されただけでなく、いろんな惑星の特ちょうもわかりました。大きな惑星や小さな惑星、岩石惑星やガス惑星、そして同じ恒星の周りを回るいくつかの惑星があることがわかったのです。

しかしその中で一番わくわくする発見は、あまりにも恒星の近くを回る惑星です。だって、こんな変な惑星がどのようにできたのか、全く誰も知らないのですから。

うれしいことに、確認しなければいけないK2ミッションのデータはまだまだあります。変な系外惑星がもっと見つかれば、どのようにできて成長したのかが、明らかになるかもしれません。

国立天文台による日本語サイトあり

知っ得ダネ

ケプラー宇宙望遠鏡はすごい能力を持っています。夜、小さな町で、だれかがベランダの明かりを消すのを、宇宙から見つけられるかもね。

この記事は、日本の国立天文台からの報道発表によっています。

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